真珠鑑別用語真珠鑑別レポートや真珠鑑別品質レポートのコメント欄に記入されることがあります。
越物とは
日本のあこや養殖真珠は、一般に春に挿核手術され、その年の年末もしくは翌年早々の冬場に浜揚げ(収穫)されます。日本には四季がありますので、養殖真珠は真珠層が緻密に整い光沢の高くなる冬季に浜揚げされます。一回目の冬に浜揚げされる真珠を「当年物」、もう一年長く養殖されて二回目の冬に浜揚げされる真珠を「越物」と呼びます。
一般に養殖期間の長い越物には、当年物に比べると巻きが厚いものが多くみられます。
無調色とは
多くの養殖真珠には、前処理・漂白・調色という「真珠特有の加工」が施されています。
調色とは、あこや養殖真珠が本来有する干渉色を補完する目的で、赤色系染料を用いて色調を軽度に改善することです。
一方、調色を行っていないものは「無調色」と呼ばれて流通しています。
無核真珠とは
軟X線レントゲン検査にて核が認められない場合、「無核真珠」と呼びます。
無核真珠には以下の3つの可能性があります。
- 天然真珠・・・真珠貝から偶然に発見され、ごく小さいサイズ以外は稀少
- ケシ・・・養殖の副産物 脱核により不定形の無核真珠を形成
- 無核養殖真珠・・・初めから核を用いない養殖法にて産出した真珠
ナチュラルカラーとは?
何ら人為的に色を加えていない真珠の色をナチュラルカラーと呼びます。以下に3つのナチュラルカラーの例を記載します。
白蝶真珠の「ゴールデン系ナチュラルカラー」
母貝のシロチョウガイ固有の色素による実体色。フィリッピン、ミャンマー、インドネシアなど東南アジアのシロチョウガイは金色の固有の色素をもっています。そのため、貝殻内面には先端部が金色の真珠層をもち、「ゴールドリップ」(金縁種)と呼ばれています。この貝から採れる真珠はゴールデン系ナチュラルカラーを示します。
あこや真珠の「ナチュラルブルー」
主に核と真珠層の境界部に形成される黒褐色の有機質層や稜柱層からなる介在異質層が半透明の真珠層ごしに透けて見える下地色の例です。ナチュラルブルーの色調は真珠が形成される過程で偶然に出来る色のため、稀少な色調と言えます。
淡水真珠の「ラベンダー系ナチュラルカラー」
淡水真珠には紫色、橙色など様々なカラーバラエティーが存在します。これらの色調は淡水域に生息する主にヒレイケチョウガイ固有の色素によるもので、中でも紫系を「ラベンダー系ナチュラルカラー」と称しています。
テリとは?
真珠特有の干渉色を伴う輝きのこと。真珠層の薄膜多層構造に由来しています。
「テリは真珠の命」と言われるほど真珠の美しさの大きな部分を占めています。真珠の色や形は好みがあると思いますが、テリだけは譲る事が出来ない最も重要な品質要素です。
特に表面近くの真珠層構造が整然と整っているときにテリが強く出ます。日本のあこや真珠が冬場に浜揚げされるのは、水温の低下に伴い真珠層が整いピンク色の干渉色を伴う輝き、つまり“テリ”が最高になるからです。テリのよい真珠には宝石の条件である美しさと耐久性の両方が備わっていると言えます。